弔い日和/そらの珊瑚
 
晴れた日に
(  )を捨てる それは
たったひとりだけで行う儀式のように
もう一度愛してから、という未練は
明るい光が消してくれる

洗いたての
(  )を捨てる それが
慣れ親しんだ分身などというつもりは
まったくなくて
ただ今日という日が
最適だったと
そういう理由なのだ

川上から
(  )が流れてくる 次々と
薄情な持ち主の手からはなたれたそれらは
浮き沈みしながらまるで
戯れあっているようだ

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