さよなら/もり
 
前にある感覚を、ビール瓶転がる宴会場で残飯を漁るあなたを、複眼のあなたを、万華鏡(カレイドスコープ)のあなたを、柳に風で受け流すあなたを、白い粉まみれのあなたを、「ずっと」のあまりの短さに笑うあなたを、うん、百万人の愛してるよりもあなたのおはようがききたい、朝、濃い目のミルクティーで、もう背伸びなんかよせ、キスするとき以外は、天気予報の的中率が100%になったらおれは風や海や雨や雲や太陽を嫌いになってしまうから、ホットケーキの夜よ再び、ラッキーストライクの唇がもし爪のようなら、来週末の整形予約はキャンセルして、太平洋に浮かぶブイのような疑問符を見つけに行こう、ふたりで、雨の日のネンブツダイのような
[次のページ]
戻る   Point(2)