さよなら/もり
 
ってしまえば、草は濡れ、無は黒いのか白色かと沈思黙考、中立国の毒を額で浴び、銃口にもユーモアをと願う、ヨーグルトのような、低温火傷するような、螺旋階段を行きつ戻りつ、時差は7年、時効まであと4年、メキシコの漁師、不耕起栽培、直線は存在しない、一時的にインスピレーションの途切れた作家、嗾ける午後の屠殺場、響くサイレン、去り際、「ムダな動きをしないと私は生きていけなかった」のだと母が言い、「意味不明の意味を知りたくて、私は叫びたいと呟く」と父は言った、そこからは、「いけ好かなくなさ過ぎるんだよ」と詰られ、饂飩を結腸に詰め込まれ、そうやって嗅ぎ分けがきくようになり、食ったものが違うだけの職場と家の往路復
[次のページ]
戻る   Point(2)