異端/レタス
背徳の烙印を額に捺された巡礼者の列は
埃にまみれた長い路を促され
静かに歩みを進める
誰も言葉を発する者は無く
無言で己の魂と静かに語っていた
遠くに霞む溶鉱炉のサイレンだけが静寂を乱し
黄色いヘルメットにグレーの作業衣に身を固めた邏卒に
彼らは其処かへと引きずられて往く
散水車が時折水を撥ね
彼らの暗い装束を汚していった
教皇に烙印を捺された人々の諦めはあまりに深く
誰の表情にも希望の色を滲ませる者は無かった
鋼鉄の扉に邏卒が迎え
彼らを導き入れる
長い階段を昇り詰め
天上近くのステージには
オレンジ色の影が揺らめいている
それでも彼らの面差
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