証拠なんかなくてごちそうさま/ホロウ・シカエルボク
居ないものだごく一部を除いてなんて考えていると一瞬倒れていた老人の目が見開かれたような気がしてだけれどそれは気のせいかもしれないと思ったがなぜか立ち去りがたく近くの自動販売機で飲みたくも無い飲物を買ってゆっくりと飲みながら事の次第をしばらくの間眺めていたら偽善的な妙齢の女性がやって来てあれこれと世話をやき始めいままで遠慮していた連中が一気に集まってきて倒れている老人の姿が見えなくなってそれと同時に妙に薄い影が人混みの中からすっと這い出しついいましがた子供用の鉛筆みたいな服装の娘が歩いて行った方向へゆっくりと歩いて行ったので慌てて飲物を飲み干して後を追ったら娘の家の近くらしい空地でその影は背後から娘
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