風の舌 九/信天翁
 
 卒寿の軽薄となってしまった想いは
       足踏みを繰り返しては
      うしろばかりをふりむき
まったく前を憑こうともしなくなった

     かくして あぁ・・・・・

       たゆたう運天の精気が
       尊い「時」を支配して
  おひとりさまを畳みこむのだった
 重い「空」にすべてを吸いとらせて
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