ホームスィートホームから風俗嬢にならなければならなかったあなたへ/モリマサ公
何度も通過してる
最初でも最後でもない物語の中央を重ねて生きてく
鏡のなかで声ばかりとどまってぶれてく
リンゴの暖かいジュースにショウガを少しすって飲みなさい
かさかさの皮膚を剥いでは誰かとつなげて結合
いい部分がつながってひろがってつかれはてて流れ流動
かなしい部分はすべてのそれぞれと融合
最高に生きてるすげーバカみたいな瞬間
わたしたちはもう誰でもなかった
よかった
もうスーサイドしてもしなくてもよかった
止まる事なくありふれた宇宙の大河がひろがって
吸い込む息の中に僕たちが流れ込んで
吐き出すよりはやく光の速度をこえて
きみもぼくもあたしも宇宙の地平線となって
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