中村くん/たけし
っていた木なので彼の言う通りに従った
二、三メートル程登って木の幹が二股になるところで休んでいると急に小石が飛んで来た
僕はびっくりして下を見た
中村くんが積み上げた大小の小石の山のすぐ脇にうずくまり
僕と視線が合うとヒャハハハハと笑い叫んだ
それからは次から次へと思い切りの投石の嵐
「千年、やめろよ!危ない!」
僕はヒュンヒュン飛んで来る石を避けては何回か足や胸にぶつけられ怖くなり
このままでは殺される!
そう直感して思い切って木から飛び降り一目散で家に帰った
中村くんが暴れ出すと兄とは違ってもう手加減容赦は一切無いのだ
僕はそれから中村くんと絶交した
彼は時々寂
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