時間、ありますか/梅昆布茶
 
生きることは単純なことの積み重ねなんだ
難しいことは何もないはずなのに躓く
躓くところから物語は始まるのかも知れない

ただ対処する方法がわからないだけ
たぶん物事に正解はないが解決するちからが必要なだけなんだろう

整理するべきことも沢山かかえながら
指をくわえて見ていたってなにも変わらないんだという
ラジオから流れるメッセージにうなずいて

メビウスリンクのような光がながれるスカイツリーが
夜に浮かんでいる辺りを走り抜ける

次々と要求されるパスワードにちょっと疲れているだけなんだ
いくつものドアをノックして誰にもあえない街に迷い込む
路地裏の野良猫も彼の世界観
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