きみが火事でも助けない/ユッカ
告白をされた。なかったことにしてしまった。他人の恋愛感情がいまだによくわからずにいる。衝動はいつも軽薄だ。すこしのことばも交わさずに、ただ相手を好きだと言う、あなたのなかにある僕を、見つめてみる。その顔は、写真の中の自分を見るように遠く、なつかしい。けれど同時に、あなたのなかにある、僕という存在のどうしようもない軽さに土ふまずがギュンとしなるような切なさにおそわれる。幸福になることが、ほんとうはもっと簡単でいいはずだ。いいはずなのに、僕は、僕はかたくなに、
立ちあがったときに目に入った磨りガラスの淡くきらめく
光
そのたゆまぬうつくしさ
目がくらみそうになるよ
デザイナーズの食器
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