リズム/鷲田
人々は足を動かす
サッサッサッ バタバタバタ
トントントン タッタッタッ
生活というリズムを繰り返すため
肉の欠片を全身に集めて
凍てつく日も 火照る日も
朝起きて、食事を食べ
仕事の準備をし、電車に乗り
職場に着き、仕事をして
仕事を終えて、家に帰る
そして休みを取り、眠りにつく
リズムは糧の上に成り立ち
獲物は社会に潜んでいる
私達は獲物を確保し、世界に浮遊する金に取り換える
金はリズムのために消費され
リズムの音色を保証する
生活への響き
日没とやって来る足跡がある
それは不安や不満を声に出す魂の塊
その響きはリズムのテンポを狂わせ
新しい
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