キンタマ王子、他人の命/花形新次
 
よっぽどの関係でないと
死んだって
悲しくも何ともない
そんな自分は
異常なのではないか
心を痛めたキンタマ王子が
思いきって
心療内科のドクター石松に
相談したところ
ドクター石松は
「異常かどうか診断する権限を
委譲してくれるなら異常と
診断する、以上!」等と宣ったので
持っていた枝切りばさみで
切り刻んで殺したら
全然悲しくないので
ああ、やっぱり俺って異常なんだなあ・・・って
夕焼けの道を
ひとりぼっち帰った
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