風とスケートボードと/梅昆布茶
 
継ぎはぎだらけのタペストリー
隙間から柔らかな風が吹いた気がして

離島が点在する
静かな海をゆく船を夢想する

日常は羅針盤もないスケートボード
リュックひとつでバランスをとって乾いた舗道を滑ってゆく

時計はなぜか少しづつ狂ってゆくままで
その小さな差異がきっと僕のほんとうの成分なんだろうと想う

舗装の継ぎ目の僅かな衝撃が区切ってゆく毎日
風のゆらぎを追いかけてまた滑りはじめる




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