冬の小道/海美
1人で歩く冬の小道で
手を真っ赤にしながら 慣れない手つきで吸う煙草
白い視線をあたしに送る 知り合いのおばさん
目が合ったとき おばさんはよそを向いた
おばさんは白い視線を送るのに
あたしを目を合わせるのがそんなに嫌だったのかな
たった一人ぼっちで泣きながら
もう笑う事もできず とぼとぼと歩いてるだけ
白い視線をあたしに送る 学校の先生
目が合ったとき 先生は睨んでいた
先生はあたしを睨んでるのに
あたしが目を合わせただけでとても怒っていたよね
1人で歩く冬の小道が
あまりに寂しそうで 慣れない道を自転車で
哀れというほどあたしを見る 近所のお母さん
目が合
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