季節/鷲田
 
して、私達は支配者に従ってきた
頭の上に雲が通り抜け
陽光が差し込む家の中で暮らし

秩序を作り、歴史を作り、習慣を作り
それを生活と呼んだ
リズムがあり、決められた日々があり
朝、昼、夜に食事があり、行事があり
意味がどこにもない
意味がどこにもない世界を私達は生活と呼んだ

天気予報が明日を告げる時
私達は未だに恐れているのだ 
世界の支配者に築いた習慣を壊されることを
再構築される季節の変動を

明日は雪が降る
私達はその寒さと白さに染まり
また、支配される 
冬の一日という季節に
そして、安堵する
予報通りに落ちる雪の結晶に
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