解像度/藤鈴呼
 


緻密な計算が 苦手だったから
ソロバンは スケボー代わりにした

奥まで覗き込む眼鏡で
見定めたくない存在まで
認めなくてはならぬ未来を
連想したくはなかったから

ガラガラと 五月蠅い音に 惑わされて
ピコピコサンダル時代を 思い起こした

実際 自らの姿が 見えていた訳ではなかったので
其れは 妄想に 終わった

終わり行く時間までの
カウントダウンを 始めよう

誰かが呟いた瞬間 歓声が上がった
旗印は 良く見えぬ位が 丁度良い

完成してしまった パズルの活用法など
飾る以外には 思い付かないだろう

意外な結末が 私達には 
待ち受
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