2015年1月19日。(イルカ・なごり雪替え歌。)/梓ゆい
 
火葬場の扉の前で 父を見つめてる。

広い部屋が 寒くて 凍えてる。

「ありがとうございました。」と頭を下げながら

釜に入る 棺 見送った。

燃える炎が 父を包み 

大きな身体が 灰になってゆく。

今 さよならが来て ここから去った。

何も言わずに 遠くへ 逝った。

笑った顔の 遺影を 眺めて

「お父さん。」と一言を 呼びかけた。

白い箱になって 出てきた 昼下がり

思った以上に 重かった。

バスに乗り込み 向かう式場 

並んだ雲が 後を追っている。

今 さよならが来て ここから去った。

何も言わずに 遠くへ 逝った。

顔を伏せて マスクで覆い

寝たふりをして 喪服濡らした 

今 さよならが来て ここから去った。

何も言わずに 遠くへ 逝った。

何も言わずに 遠くへ 逝った。

何も言わずに 遠くへ 逝った。
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