閃輝暗点コレクション/ただのみきや
 
むすう 雨のひとみ むすう
ひとみ むすう 雨のひとみ
カラダジュウ盗ミダシ 
セカイジュウ目隠シ 死 テイル
そらしろに朱鷺は繋がれ
止めどなく開き未知は流出 視(シ) て
縫い付ける蛇のマナジリ
交じり合うマジナイ首をひねる音
ビジャクな破壊 耳を食む嘘
クジャクの散華なにも着ないで飛び降りた
濡れた硝子玉が映し出す むすう
おとこの表情(かお)の喜悦 
むすうの亀裂むすうの端数が
歯車に挟まり自転を止めた
だからひとりは火傷するほど冷たい
刃物でいっぱいの革袋になる
むすう 震える言葉の懐疑のひとみ
テーブルクロスの下で左手が絞った朝顔の
コン
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