無題(仮題:意識)/天竺葵
 
誰もが自我の紐をとく
雨の夜に
垂れ流された意識の濁流に
気が触れんばかり

眠ってしまえば
自らも紐をとけば
無意識という堤防に
守られてしまうのだろうが

垂れ流された意識の濁流は
脳内をかき乱すばかり
無意識の堤防に
逃げ込むにはもう 遅い
戻る   Point(1)