kokage/草野春心
 

  
  木陰に座り
  目をとじたまま
  わたしは笑いたかった
  あなたが居なくなったあと


  透明な礫の群れが
  わたしを通りすぎていく
  躰を 穴だらけにしながら
  それでもわたしは


  笑いたかった
  木陰に座り 闇のなかで
  滅びゆく 愛だけを見つめて
  


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