16になりたい/ともちゃん9さい
ままずっと叶わないことを願ってるんだ
いますぐ振動しない電車でゆけるtooくにゆこう
そんで降りないで帰ってきて
食べないで帰る
ひとりの時間がたくさんあって思い出してしあわせを感じる時間が長い
君のまつげの上でねむる夢をみたよ
いつの日からか
もはや名前を忘れてしまったたったひとりの男に手紙を書き続けているが
つきあげながら「いくよ」と叫んだ息だけは覚えていて
くしゃくしゃの連続のねむる直前にできた紙に書いた
これをうけとって
くしゃ
一通目だよ
お笑い芸人の張ったカンバスがはじく水
水の速度で沈む砂浜のあしのうらの感触
触感は古書店のアルバイトの休
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)