アンモナイト/umineko
 
触手を伸ばして触れる岩肌の
繰り返す夜ここはどこだろう
遠い未来に降りそそぐ月光の
今宵と同じと誰が祈るだろう

沈みこんだ潮流
私はまた扉をふさぐ

アンモナイトな夜
背負った殻だけが
日増しに厚くなり

やがて石へと変わるのだ
それのみを記号として刻み

そのまま石に変わるのだ

さぞかしプライドの
高かったことだろう
ずしり、と重いその石はただ
亡骸を包みこみ
冷たい
 
 
 

   

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