よる の こえ/玉兎
 

といかけのない
こたえをさがして
きょうも
なみうちぎわを
あるいています

あしもとを
ころがってゆく
ことばたちが
ちいさなきずを
つけてゆくのです
ちょっとした
じこしゅちょうに

あかくのこる
しるしに
うっすらと
いみを
かんじながら
ささやくような
しおさいが
とおく
そのこたえを
こだましています

といかけさえも
うしなったまま
こえにてをのばし
そっとよるは
きえてゆくのです








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