偏心痛/
ただのみきや
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが
草も生えない焼けた心の上を
ちょんちょん歩いてゆくようで
ちょんちょん歩いてゆくようで
今朝はやけに気にかかる
誰がこんな落とし物をしたのだろう
《偏心痛:2015年11月1日》
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