僕が病気であるかどうか、誰も知らない/岡部淳太郎
い 君の目は届かない 君の空に
投げ上げたら 目玉が飛んで 屋根の上に飛んで
誰かの窓を 覗き見することが出来たら 良いのに
回線を 空につながる回線を 君は
もつれさせて 混線 させてしまったね
それでも青空 青空が見えるよ ねえ
窓を開けてごらん 目を開けてごらん
青空 空は青いか 黄色いか
花は 咲いたか とっくに死んでいるか
君の青は 未だ人ならざる人 としての青
それとも 病気なんだろうか 危ない病気なんだろうか
世界は 君のもの ただひとり君のもの
世界は 君にいのちをくれるから 君のいのちを奪うから
青空 青空が見えるよ ねえ
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