必要なものを必要なだけ/ホロウ・シカエルボク
 
、如何なる意図も無い
出入りも自由であり、また、戻るも戻らぬも自由である
選択とは本来そういうものであり、例外は存在せず、そして
それに含まれるたったひとつの条件は
「自分自身であるか否か」という点に他ならない
俺の胸には勲章など無く、また俺はそのことをよく知っている
だから英雄のように振舞ったりなどしない
そんなみっともなさをこれまでにたくさん見てきたから
出来る限りやることをやってじっとしているのみさ


舞台に立って声を上げることさ、存在を叫ぶならきちんとリスクを背負うことだ
失われた絵のために
失われた音楽のために
失われた詩篇のために
「その失われた流れに新しいものを繋げるのだ」と
確かな意志を持って宣言して見せることさ
いいかい、覚えておくんだよ
声を上げる場所は正しく選択しなければならない
開かれた扉にはあらゆる意味があり、また、如何なる意図も無い
出入りも自由であり、また、戻るも戻らぬも自由である、それは



間違いだと気付くことがとても難しいということだから




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