許されたときの記憶/
noman
雨は止んでいつの間にか
少し傾いた電線の上に
冷たそうな空が切り取られている
横たわるものはそのままに
しておけば
やがてもっとあいまいになるのだろう
無造作に広がる煤けた空気の中
均等な感覚で並んだ白い布の上に
どこかで過ごした生活の
影が落ちている
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