Bに捧ぐ/レタス
その亡骸は偉大にして強固だった
彼の奏でる旋律は時を経て
永遠に流れ続ける
幾何学を試し
その構造は果てもなく
静かに築かれている
溢れる鼓動とともに
バロックを組み立ててゆく
いまだに終わらない建築が
ぼくを魅了する
飽くこともなく
滅びの境まで
彼は遊びながら生きていた
繊細な旋律は
その骨格が示すように
あきらかに不動のものだ
巨大な蟻塚は今も成長し続けている
うねる波のように
いまも大地を侵食し
美学を崩落する
彼の名前は
魂のエヴァンゲリスト
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