魔術/
レタス
ぼくは五線譜を踏みしめて
中世の秋を踊りつくす
豊穣への祈りと
土着の歌と
讃美歌が交差する
ダビンチの頬笑みと
ガリレオの苦い唇に
錬金術師の瞳が映る
憬れの魔術師たちは
黒い森のキノコをバターで炒めたり
シチュウに煮込んだり
チーズのコクさえ
味の魔法も知っている
何故か髭を蓄えて
ぼくの瞳に
鋼の矢を
射続ける
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