例えば知らない夜の町で/またたび八寸
例えば知らない夜の町で
横にいる人が知らない人でも
いいんじゃないかな、
なんとなく寒さの中で
腕に温かさを感じたりして、
水にずぼっと潜った昔の記憶とか
目の前を通り過ぎる車とか
久しぶりに会う友人がそれまで
どんなふうに過ごしてきたのか、とか、
僕らは何にも考えず
気温の上下に悩まされつつ、
寒いね、とか
暖かいね、とか
言ってれば、それで、
いいんじゃないかな、
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ミキサーにかける野菜が
粉々になっていく
音が嫌いで
1カ月で捨ててしまった君に
もう少しで同情してしまうところだった
僕は君が
次に見つけた人が
スープを10時間くらい平気で煮詰めるような
やさぐれた男だったら
とっても素敵なパートナーに
なるんじゃないかと思うんだけど
多分余計なお世話だろう
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時には考えたりもするけど、
蓋をあける為に
キーは必要ない
ただ待つこと
ただ待つこと
広がり続ける中で
ただ待つこと
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