朝のこと/
はるな
朝には、
むらさき色の腕がゆめを奪いにやってくる。
走って、だれもが
逃げているとおもってた
湯気のあがるさか道、
ねばっこい草のなか、
うす暗い公園。
みんなからはぐれて、
それでも走ったら。
逃げているのはゆめのほうだった
だからもっと早く、てをのばして
あたたかいパンみたいなそれにてをのばして、
ちぎれながら届くところで目がさめるんだ。
いっぱい走ったから、まにあったんだ。
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