キンタマ王子、琴線に触れる/花形新次
 
キンタマ王子は馬鹿だったが
馬鹿と言われると
烈火の如く怒るのだった
特に自分が最高のデキと感じた
自称短歌の文語の使い方を指摘されて
「おまえ、馬鹿丸だしで恥ずかしくないのか」
と言われたときは
終に俺の琴線に触れやがったなと
殺害計画を立てたほどだが
"琴線に触れる"の使い方も間違えていたことについては
まったく気づいていなかった
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