光のまつ毛(一)/信天翁
 
 晩秋にただよう
 すっぽんぽんの朝の冷え込みを
 なだめ すかそうと
 (北の高血圧の隙間から)
 まつ毛をかわかして
 ものしずかにふりそそぐ
 神無月の太陽の優しさに いま
 鴉やキジバトはすなおに羽をたたんでいる
 そうして ヘリコプターさえも
 遠慮して 速度をゆるめて舞っている
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