苦い昼/あおば
 

もう少し記憶に残ることをしたいと思うが
リンゴはそれを許してくれない
野菜保存庫の中では思ったほど長くは保存できない
内で熟成して渋みが消えることもなく
表面から皺が出て、とても食べられないことになり
お金が無駄になるから
そんなに間をおかず
お昼の時間にことことと煮詰めることとなる
砂糖を少し加えると少し甘みが強くなるが
リンゴの酸味も気にならなくなるから
少し入れるのは良いかも知れない
たくさん入れるとリンゴジャムとなり
ビンに入れ常温保存が可能となる
このように渋いリンゴでも活用する手段は有るのだが
完熟したリンゴを齧るのは最近では困難になっている
蜜が入
[次のページ]
戻る   Point(7)