黒曜石だと騒ぎながら/
かなりや
川原を歩く
黒くてつややかな石を探す
びんぼうぐさ片手に、これは黒曜石だと騒ぎながら。
そんなはずはないのに
そんなはずはない、と
一番わかっている連中が、騒ぐ
これは黒曜石だと。
つやが足りなくなったら、小川で洗う
手の温度でぬるくなってきたら、小川に沈める
そうしてまた、連中から見て左側の太陽にかざす。
これは
黒曜石だと騒ぎながら
戻る
編
削
Point
(2)