さいはてたい./つきのいし.
さいはてたい
わたしは 流しの くだ から くだへと。
どこから きた ということも知らずに、
やんだ水溜まりの先に、青い、
それはそれは青い、透き通った空を視る。
わたしは 空を知らない。
青い。を知らない。
知っていたかもしれない。
くだというくだから 流て落ちていく泥水は
とても きれいで、
どうしてだか、空のような気がして。
いつか記憶していたのかもしれない。
どこから湧いて、どこへ息着くのか。
流しの蛇口をひねると、とても遠くへいける気がした。
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