光のまつげ/
信天翁
庭木のこずえが
暮れ六つどきの
かわいた秋風にゆれている
しのびよる冷気と
弱気なひかりにさえ おどされる
卒寿のおひとりさまのように
南の海では 二つの台風が
虎視眈々と隙をうかがっている
宇宙の摂理にひれ伏すように
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