Miz 9/深水遊脚
て行動を共にするほどの忠誠心をもつというのは無理難題です。我々はその偏見で貴重な戦力をかつて失ったし、いまもみすみす逃そうとしている。」
反論できなかった。一から十まで正論だ。とはいえ、腸が煮えくり返る思いを必死に抑えていた。
父、幸盛が珍しく発言し、面白そうな子じゃからとにかく来てくれたら迎え入れよう、来る前から出来ないと決めつけることはない、とのこと。それはその通りだ。まずは彼女をみてみないとわからない。それと、自分だけが真剣だと思うのはお前の悪い癖だなあとも。だが幸政、おまえにしかリーダーはできん。それはいまの会話を聞いていてもわかる、とも。気休めなのかもしれない。それに、本当は父
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