再考「近年、詩壇にあらたなムーブメントは興るか?」/オダカズヒコ
 
わけですが、これは容易ならざる、そして新しい切り口だと当
時のぼくは思ったわけです。

詩が、メインカルチャーとしての社会的な役割を全面に果たす時代。
そこへ至る道筋をつけることは果たして可能だろうか?
可能であればそれはどういう姿として立ち現れるものであろうか?
ぼくは一人の天才の力だけではそういった文化は社会に根付かないと考えます。

やはり荒地派のような中心的な役割を果たす「詩壇」のようなものを形成する
必要があり、そこでは新しい議論と詩の理論によって社会に分け入っていく説
得性がなければいけません。
つまり。「詩壇に新たなムーブメントは興るのか?」
ではなく。

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