社会の中に生きる者として詩を書く/葉leaf
 
程はきわめて此岸的であるが、豊穣で機微に満ちているわけであり、社会は詩を書く際の材料を潤沢に供給してくれる。私はこの社会という大きな謎、大きな敵の中に生きる者として、その生活の豊饒さをどんどん詩化していきたい。社会は此岸にありながらその不可解さによって限りなく彼岸的なものであり、そこには神秘すら宿りうると私は考える。世界のより深いところへといたろうとするこの詩人という人種は、世界の一つの深淵としての社会というものを積極的なテーマとしてよいのではないだろうか。

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