夕暮れ道/らいか
にさせる。
学校の校庭から響くチャイムの音は、もう遠くまで歩いてきたのに、僕たちの小ささを感じさせた。
秋の夕暮れはどこまでも青く高くそして透明で、次第に悲しくなるように暗くなる。
街のシルエットが消える前に僕たちは言った
「また明日ね」
やがて
月日が流れ、もしもあの日に帰れたならばもう一度、あの子に挨拶がしたい、などと回想したり。
ただそれだけを思って、もしかしたらその時の記憶を共有できるかもしれない、肉屋の店主に声をかける勇気もない僕はその子のことなど手にも届かず。
ただただ遠い星の様にどこにあるかもわからない、記憶のなかだけの薄れた存在に近づけそうで
二度と会うことなく過ごしていくんだ
「ねぇ、明日また一緒に帰れたらいいね」
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