悲しみ/w.tsubaki
 
ひとは悲しみを掻き集めて

宝物みたいに扱い  蓋をする

幸せはその優しさゆえに  ふわふわと軽く

まるで夢のように  不安定に感じるのか



楽しさや喜びに 目は向けても

悲しみの重量は 記憶の中でより重いらしく

底のほうで積もりに積もり

だからこそ 安らぎさえ齎すかのように

安定しているのだろうか



音楽などでも昔から

楽しく幸せな詩よりも

悲恋(かなしみ)の詩のほうが

なぜかより心に

深く響くものらしいので…




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