重油タンカー事故/ふく
 
涙が 肌とティシューに沁みていきます
私は 電源の切れた暖かい携帯を握っています
目が それ以上の涙は受け付けませんと言っているのに
私は 溜めていた重油を搾り出すのでした
胸が 波止場へ着く前に座礁したので
私は 広がる重油をニュースのように見ているのでした

暖が まみれた鳥を暖め始めました
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