麦秋/駱駝一間
 
春も終わりかけの六月。

ふわりと放物線を描いて

空高い躰からはなれる

白い羽毛の

雪のように舞い落ちる

そのさまをみると

冬の厳しさは思い出される寂しさに

ふわりと放物線を描いて舞い上がる

六月の

春も終わりかけというこの麦秋の日に

鳥の羽毛はかるく生え変わる。
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