いくつもの山をこえ 風は現れて 少年たちのてのひらに しみわたる あおい糸はまぼろし 淋しきはほこらのともしび あおい糸はまぼろし 淋しきはほこらのともしび うたは響くよ 遠い眠りの森の傾斜まで うたは響くよ まどろむ時間にはこばれて 風は現れて ひとりですがたをあらわす 少年たちのてのひらのまぼろし あおい糸の 柔らかな詩人のこころになって やがていつか風はすぎさり 地上の時間に雨がふります それでもきっと 少年たちはきみですか