深み/葉leaf
年度の途中で他の課に異動し、2か月ほど経った。新しい課の職員と互いに腹を探り合いながらも、その腹の探り合いの中ではぐくまれる親しみがあり、いつしかそれは互いの気遣いに変わっていった。私も少しずつ仕事を任されるようになり、異動にまつわる様々な周囲のざわめきによる苦痛もだいぶ減って来たところで、秋は深まっていった。
私は今までになかったかのような疲労を感じていた。それは何か、世界の枢要な原理とともに自らが狂っていくかのような、自らの身体を超出した疲労だった。世界において微妙な狂いが生じ、その余波が伝わって来たかのような疲労だった。もちろん、環境の変化による疲労といってしまえばそれまでだが
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