キンタマ王子、我にかえる/花形新次
キンタマ袋には
意外と
毛が生えていないことに
気付いたキンタマ王子は
陰毛が守るべきものは
キンタマではないと悟る
「私は自分を過大評価していたのではないか?」
キンタマ王子は悩み続けた
教会にも通った
心療内科にも通った
夜学にも通ったし
キャバクラにも通いづめた
しかし、納得いく答えは見つからなかった
すると次第に
やはり、キンタマは大切なのではという考えが
脳ミソの大半を占めるようになり
取りあえず、やれるだけのことはやろうと
キンタマに被せる
毛糸の帽子を編んだ
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