晩夏、おまえの血を/ホロウ・シカエルボク
せない代物だ
それはきっと何かを促しているのだが
肉体の疲れと睡魔を同時に抱えてしまった俺には対応する術が無い
だからタオルで拭き取ってみた
思っていたよりもずっと簡単にそうすることが出来た
要は状況に応じて変化をつけられるかどうかだ
それが済んでしまうと本当にやるべきことはなにも無い、すべて終わった
もう一度ベッドに横になって
底なし沼に沈むように静寂に沈んでいく
今日の死と俺の眠り
見る夢はとめどなく、そしてとりとめがない
またいつかそう遠くない夜に
俺は血塗れの両手に気付くだろう
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