きてひかりは/はるな
 


夜、よるが終って朝がくる
来た、朝がきて、光は

体のかたちに心を整えるが
ほんとうは心のかたちにからだを沿わせたい
紺色のクローゼットとか壁の白とかも、
でも本当にしたってそんなにかわりない

夜、よるが終って朝がきて、来た、光は

そうして昼間のあかるいときに、
そらぞらしいたくさんに会釈をしてわたしたちがあるいている
歯の痛みや石の重さについて議論する、もちろん、
割れた鏡についても。
しかし壁の色についてはけっして言及しない、
わたしたちはいつも、自分のできることを
すくなく見積もることにしている。

はみだした色たちについてはまたべつで、

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