病床/秀の秋
 
 気持ちは外を歩き、仕事のプランに燃えながら、
 身体は、病の鎖でベッドに繋がれている
 これがこれからの私の姿なのか。

 二十四時間、寝ながら点滴を受ける
 それが、今の私の唯一の仕事である

 すっかり秋になって
 窓から見える深い空の青と木の葉の微かな色づき
 秋の陽を受けた市街と車の流れ
 空気も澄んで散策も気持ち良いことだろう。

 少なすぎる時間、悔しさの想いの中に
 逝った人たちはどう心の整理をつけたのだろうか。
 外の世界は何変わることもなく騒々しく
 流れてゆく。

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